Who am l?
保健室
「……38.9。」
保健室の南 睡蓮先生――通称、スイちゃんは体温計を睨み付けながら言った。
目の前のベッドには、真っ赤な顔をした神崎が寝ている。
「……高。」
私は何とも言えなかった。
38.9。
きっと朝から少しの熱はあったはずだ。
なのに…。
「比奈公、アタシ悪いが午後から出張なんだ。」
スイちゃんは目の前で両手を合わせた。
「本当は出張じゃないんでしょ。」
私がそう言ったと同時に顔を歪ませるサボり保健教員。