君のいる世界
Period*1

お前みたいな女





ーーージリリリリーン!


甲高い目覚まし音が部屋に鳴り響く。


布団を頭まで被ったまま腕を伸ばし、ベッドのサイドテーブルの上にある時計のボタンを乱暴に押した。




「寒っ…」




まだ少し肌寒さが残る4月上旬。




私はベッドから出てカーディガンを羽織り窓を開けた。


澄んだ水色の空に数羽の鳥が群れを作って優雅に飛んでいる。


その様子を眺めながら今日から始まる憂鬱な日々に溜息が出た。




「鳥はいいな…自由で…」




冬休みが終わり、今日から二学年に進級する。




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