君のいる世界




「祖母さんは麗奈や朱美さんの事を守りたいっていう思い故の事だったんだな。祖母さんといい親父さんといい、親子揃って不器用過ぎだろ」



「ふふ。そうだね、ホントわかりづらい。でも改めて思い返すと、私が気付いてなかっただけで二人から大事にされてたんだなって思うこと結構あるんだ。私がただ目を背けていただけなんだって…反省してる」



今までの私は全然素直じゃなかった。


私がマシュマロが好きなのを知ってたことも、行方不明になった時に探してくれたことも。


あらゆる場面で父親が私を想ってくれてることわかってたのに、それを私は意固地になって信じなかった。




「でももう大丈夫」



大輝の肩に頭を乗せたまま、私は数十分前の事を思い出した。




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「そういえば、三人ともどうしてここに?」



祖父の仏壇に線香を上げた後、お母さんが淹れてくれたお茶を皆で呑みながら、ずっと気になっていたことを聞いた。





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