† of Ogre~鬼の心理
目覚まし時計に起こされた私は、棺桶から目覚めるアルのように、上半身を吊り上げられるような動作で体を起こした。

鉛が澱のように頭の中に沈積しているような重たさで、頚椎辺りが痺れている。

寝違えたのか、それとも今見た夢のせいか。

(なんにしても、不快だわ)

電子音はもちろん、あの夢も、そうだ。

(藤岡……)

閉められたカーテンをくぐり、朝日は淡く淡く、水晶を砕いたように白くなっている。

その薄情な優しさは、彼の嫌みで安らかな笑みに似ている。

まったく、過去の夢を見るなど……私もずいぶん人間じみたようだ。

そもそも――彼に、私のなにがわかると言うのだろうか。

彼は人間で、私は人間ではない。

見た目こそ、雛型の違いはないだろうが……存在性質といおうか、存在意義といおうか――はたまた、種の派生というものが違う。

これは絶対不変の事実だ。

存在が異なるものが、同じ心理に至るはずがない。

ただの人間同士でさえ、同じ心理に目覚めるはずがないのだから、別種の存在が理解し合える心理状況など、ありえない。

相手のことがわかるなど、エゴに過ぎない。

だから彼に、私を理解することなど、できない。
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