† of Ogre~鬼の心理
不可視の刃が私のいた路面を抉る。

しかし、私が着地したのは、女達の背後だ。

女達の表情は見えない。あるのは、同じ背中が、三つ。それから伝わってくるのは驚愕の気配だ。

しかし、なにを驚く必要があるのだろう。

私は鬼であり、真鬼であり真輝なのだ。

それを眼前にして逐一も驚くという行為は、

「振り返るいとまさえ、」

まったく無駄だ。

「与えないわ!」

着地の低い姿勢から、立ち上がる勢いを利用して一気に斬りあげる。袈裟斬りの真逆。光線のように抜けた白銀は私の殺意を反映し、女の体を斬り飛ばした。

ひとりは太ももから分かれ、ひとりは腰から分かれ、ひとりは胸から上下で分かれた。

惨殺たる斬殺。上半身と下半身、吹き出し吹き溢れて宙に舞う血飛沫が、私の速さを賞賛するように花吹雪となった。

女の体がまた、燐となって散る。まるで、藍染された百合の花弁だ。
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