† of Ogre~鬼の心理
「アナタね、」

と、意識して呼び名を改め、自己を抑圧、もとい制御する。

この感覚と加減にも、仁やアルとの共同生活を送りながら、ずいぶん慣れたものだ。

逆に、彼らがいてくれなかったら身についたかもわからないが。

「昼間の発言に責任を持つなら、私に関わってくるの、やめてちょうだい。迷惑だわ」

この上ないほど親切に、きっぱりと拒絶を叩きつけてやっているのに、

「うーん、それは無理だよ」

「なぜ」

彼は顔色ひとつ曇らせず、ポンと言った。

「僕はきっと、君と話すように運命づけられてるからね。君と離れるのは、この運命が消えてくれないと不可能だよ」

「たわけたことを……」

と、口に出してしまい――しかしそれを聞いても、彼は笑った。

いったいどういう境遇で生活していけば、こんな人格になれるのか。

男女の差や人としてではなく、心理学的な意味で興味だけあった。
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