ハニー・トラップ ~甘い恋をもう一度~

「何かよく分かんないけど、良い話じゃない。遼さん、梓のウエディングドレス姿、見たくないですか?」

「そ、それは……」

真規子にいきなり突っ込まれて口籠る遼さんの顔は、見る見るうちに赤くなっていく。それを見て、私まで顔が熱くなってきた。
遼さんと視線が合うと妙に気恥ずかしくてお互い俯いてしまい、枝里たちの笑いの的となってしまった。

「うちの結婚式場すっごく人気があるんだけど、他ならぬ遼の結婚の為だからなぁ……。よしっ!  5月のGWあたりで予定組んでおくよ。さぁ、これから忙しくなるぞぉ~」

そして有無も言わせてもらえず、結婚の日取りが決まってしまった。


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「まぁでもMCの腕前は一流だから、安心して任せとけばいいぞ。なぁ椛」

「専務が褒めてくださるなんて……。明日の天気が心配だわ。梓さん、式が明日じゃなくて良かったですね」

蒼甫さんの目尻が、ヒクヒクと引き攣っているのがハッキリと分かる。
蒼甫さんも蒼甫さんだけど、里中さんも里中さんだと、笑いが込み上げてきてしまった。

「梓ちゃん、笑うなんてヒドいなぁ」

「笑われて当然でしょ?」

なんて里中さんは言ってるけれどその顔はやっぱり笑っていて、この後の打ち合わせは和気あいあいとした雰囲気の中で進んでいった。

結婚式当日まで、あと一週間。
私の遼さんへの気持ちは、どんどん膨らむばかりだった。
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