雨降って、血固まる。
近くにスーパーマーケットがないかとキョロキョロし始めた時、後ろからトンと肩をたたかれた。



振り返ると、若い男が困った顔で立っている。



「何だ?」


「道を教えて頂きたくて…」



この時に気がついていれば、私の人生は変わっていたのだろうか。



外国人のような容姿で、なおかつ辺りをキョロキョロと見回している私に道を尋ねるなんておかしいと気がついていれば、私はこの先も憎悪に燃える抜け殻のような人生を送り続けていたのだろうか。
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