彼に出会った1年間

しばらく歩いていると
急に薄暗くなって

「うわーー」

っという悲鳴が奥から聞こえてきた。

体が固まる。これ以上先に行きたくない
って拒む。

「大丈夫、大丈夫。」

そう言って空君は1度手を離して
もう1度握った。

でも、握ったのは私の懐中電灯。

(手繋ぐのいやだったのかな。)

そう思ってしばらく懐中電灯越しに
手を繋いで道を進んでいった。

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