完:嘘つきは恋の始まり

「それにしても、エイプリルフールかあ……。」

こらえられない、と笑う旬くん。

「あっ!ちょっ………と!」

「エイプリルフール?」

あーもう!

旬くんの馬鹿!

「…………え?もしかして、まだ言ってなかった?」

「言ってないよー………」

「まあ、うん。丁度いい機会じゃん?何もなかったら、言いにくいだろ?」

確かにそうだけどさ。

カズはと言えば、意味が分からないって顔をして私と旬くんを交互に見てる。


「何の話?」

うん…言わなきゃだよね。

「……由宇。言える?」

綾が心配そうにこっちを見てる。

苦笑いしかできないよ。


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