エイプリルフールの恋
あたしはその時から
龍は美優ちゃんの事が
好きなんだと思っていた

でも、美優ちゃんは
龍とよくしゃべってるけどモテるし他に好きなコが
いると思っていた

...思いこんでいた
両思いなら話は別だけど
片思いなら
まだ可能性はあるって
思えた....

でも、両思いなら
美優ちゃんが、
告るっていうなら
もう、あたしの出る幕は
ない........

そんな事を考えていると
頬から一筋の涙が
流れていた

一度でた涙は涙腺がゆるくなりどんどん溢れてくる

あたしはその場にしゃがみこんだ

『っく....〜〜やだ..よ
りゅ..ぅ』

消えそうな大きさの声で
誰もいないグランドに
つぶやいた

そんな声を拾ってくれたのは由華だった

「まだ終わってないのかと思ったら走ってもなかったの?」

由華はあきれたような
でも、優しい笑顔で
言ってくれた



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