あの時の約束
怖い。助けて。誰か助けて。誰か助けて。
「ギャー」
ドサッ!
転んじゃた。
起き上がって立とうとした。視線感じって振り向いた。
嫌。怖い。助けて。そんな目で見ないで。
震え出した。佳龍助けて。佳龍。
「吉沢さん大丈夫?」
来ないで来ないで来ないで来ないで。
「立てないの?」
手指し伸ばした。
「触らない」
バチン!
「何してるの?良い大人が高校生泣かすなんて最低よ」
「嫌僕は…」
「言い訳はいらない。そんな目で見られたら誰でも逃げるよ」
「たくさんの人が居る」
「君大丈夫?」
周りの視線感じる。たくさん。こんなたくさんの人見られるの怖い。

なんだ?あの人盛り?真衣!

怖い。周りが霞んだ来た。
「真衣、大丈夫」
「佳…龍」
バタン
「真衣、真衣、救急車呼んで」
「はい」
うちの恐怖瞬間その後気づいた。武田さんだ。いつもと 違ってて判らなかった。
意識が戻るつれに佳龍、親の声が聞こえて来た。
「真衣良かった」
「一日安静にしていた良いわ」
「はい」


周りの視線が怖いのは仕方がない。病気のせいだから。
そう仕方がない。それだけは仕方がない。

「吉沢さん」
「武田さん」
「一昨日はごめんなさい!気付かずに笑顔で笑うの忘れて居て。僕笑って無いと一昨日見たいに怖い思いをさせちゃうんだ」
「えっそうなんですか?」
「うん!」
「うちこそごめんなさい!そんな事知らないで手を振り払って」
「真衣何してるの?あ、武田さん」
「原田君。又ね」



「又会ったね」
「あ、武田さんだ」
「やっぱり可愛い」
「えっ」
「僕吉沢さんの事好きだわ」
「えー」
「マジだよ」
「なんで」
「一目惚れかな…」
「あり得ない!年上と付き合うなんて無い!」
「えっ十五歳も年上の事好きになったのに?」
「それは昔の話」
「えっでも結婚してたの知らなかったんじゃ…」
「いえ気付いていました」
「えっ」
「名字が変わったから。…つき…」
「お兄さんが武田て事してたの」
「はい」
「昌等何してるんだ?」
「裕樹お兄さん」
「あ、吉沢さん久しぶりだね。元気にして居た?」
見ないで、見ないで。この嘘つき。嘘つきはキライ!。
「お久しぶりです…石本先生」
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