あの時の約束


「まだまだ着かないね!」
「うん」
「ギャー蜘蛛」
グキンドサッ
「真衣大丈夫?」
「真衣だらしないな」
涙が出て来た。

「大丈夫俺達がついてるから行こ」
「うん」
「それにこの熊のマスコット人形が守ってくれるし。いざっとなったら俺助けるから!」
「ありがとう」
「じゃあ進も!」
「うん」


「後もうちょっとだよ!」
「うん」
「真衣どうしたの?」
「足が痛むの」
「大丈夫?」
「足見せて」
「ちょっと腫れてる」
鞄から湿布取り出して足に貼った。
「ありがとう。でも山の天辺まで頑張る」
お姫様抱っこをした。
「佳龍…」
「無理は禁物だよ」
ドキッ
「そうだよ」
「行こ」
「うん」



「着いたよ」
「うん」
真衣をベンチに座らせた。
「吉沢、足どうしたんだ?」
「登ってる途中でひねっちゃたみたいです」
「大丈夫か?」
「湿布貼ってるの今の所大丈夫かな」
「無理するなよ」
「はい」
「全員揃ったから昼にする」
「はい」


「自然の中で食べるご飯て美味しいね」
「うん」


「お姫様抱っこなんて素敵」
「女子の憧れよ」
「そうそう」
「ラブ小説みたいにロマンチック」
「なんて素敵なの!」


「やっぱりお姫様抱っこは恥ずかしいなぁ!皆噂してるし」
「そうかな?」
「自然て良いね」
「そうだね」

「ご飯食べ終わったし写生の準備しよう」
「うん」
「絵書くの好き。でも絵は下手」
「俺も」
「先生が言ってだけど「上手い、下手なんて関係無い楽しんで、一生懸命やるのが大事だ」て」
「そうだね。先生さすが。良い事言う」
「うん」
「先生も時には良い事言うね」
「真帆」
「先生確りして無いもんね。時々確りするけど」
「でもそこが良いんだ」
「そうそう」
「あの先生と居ると楽しいよね!」
「私もあるある」
「俺もある」
「早く書こう」

「吉沢、原田いぞ。その調子で頑張れ」
『はい』
「行き合ってるなぁ。素晴らしい」
「クスクス」
「吉沢、笑って居る時良い顔だ。スケッチだ。スケッチ。原田も良い顔してる」
「えっ」
「動かないで」
「本当先生面白い」
「良い良い!」


「出来た」
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