嘘だと言ってくれないか
終わるまで、あと少し。


俺は今、人を殺そうとしている。


路地裏で座り込んでいた青年に目をつけた。

青年を選んだことに理由をつけるとしたら、どこか俺と似ていると思ったからだ。



「お前を殺していいか?」



問いかけた俺に青年は笑った。


ただ無感情に笑った。



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