俺様ヤンキーと切ない恋の途中で。
教室の中を見回しても、りさの姿は見当たらない。
あいつ、部活入ってんのか?それとも、もう帰ったのか?
誰かに聞こうとも、りさと親しいやつが、どいつかも知らない。
……いや、そう言えば知らないことはない。あいつだ、朝のやつ。
再び教室を見回すと、りさといた朝の女と目が合う。
「おい!お前!」
「あ、あたし…?」
いきなり呼ばれて、驚いたのかきょとんとする、その女はりさとは違って、ずいぶんと大人しい女だった。
「りさは?どこ?」
「…えっと、たぶん…まだ学校にいると思う…。
さっき、鞄持って帰っていったし…」
俺と一度も目を会わせないようにしながら、ぼそぼそと話す女の言葉を、かろうじて聞き取る。