あなたと見る月~新撰組~(編集中)






斎「……『どう』とはどう言う意味ですか?」



斎藤は質問の真意が分からないのか聞いてきた。



そりゃそうなるよな。


俺だって分かんねぇ。


俺は……何が聞きたかったんだ?



とりあえず真面目な事を言う。



土「月夜の行動、言動、表情全てを見て間者かどうか。未来の人間かどうか。斎藤はどう思う」



自分で言いながら少し考える。


山崎に調べさせたが月夜の情報は1つも無かった。


アイツが生きてた証拠が何処にもない。


偽名も考えたがアイツと出会った日に見せられたテチョウと言う紙にも『月夜 歌』と書かれてあった。


そんなことを考えていると斎藤が口を開いた。



斎「……俺は月夜と行動を共にしてみて、月夜の話は本当だと思います。……なので、もちろん間者ではないと思います」



斎藤は月夜をある程度信用してる。


俺も信用しかけている。



土「……そうか。月夜の情報を山崎に調べさせたんだが、何一つ出てこなかったんだ」


斎「……」


土「斎藤の意見を聞けて良かったよ。お前も今日はよく休め」



でも、まだダメだ……。


俺は疑うのも仕事なんだ。


なんでこんなに胸が苦しいんだ……。



俺は苦痛に顔を歪める。



斎「……俺は副長の決定に着いていきます。……失礼します」



斎藤はその俺の心を読み取ったかの様にそう言い残して出ていった。






〈土方side・end〉
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