恋花
「・・・っ!」
どうやら、その鏡で手を怪我してしまったらしい。
「だれがこんな・・・。」
そんなの、自分が1番分かってる。
香澄たちだ。
「も・・・いやだ・・・っ!」
涙が溢れた。
ヒソヒソ話し声が聞こえた。
怖かった。
そんな教室にいることさえ怖くて。
私は自分のカバンを掴み、教室を出た。
「椎名さん!?」
先生の声がする。
だけど今は先生に捕まってなんていられない。
とにかく全速力で学校を出た。
死にたい。
こんな事、あの時初めて思った。