『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 ヤッタ~!!!!



 喜んだのも束の間私が手放しで喜んだのを見て面白くない人物が1人―――。 そう諷馬がふてくされながら話のコシを折り始めた。



 「でも履歴書とか…どうするの?

 学校とか書く欄あるじゃん!!!
 それに例えパパに頼んだとしても…身内の頼みでも受け入れてはくれないと思うよ…!!」



 「あっ…!!
 そうか………!」



 確かにパパの雑誌にモデルとして起用してもらう事もできるが…実際のとこは実力主義のパパの事…昔からコネとかでモデルを起用した話など聞いた事はないばかりか…そーゆう面には非常にシビアで厳しい。

 例えそれが…身内だからといって曲げるわけではない。




 「はあ……。
 せっかくいいアイデアだと思ったんだけどな…。」



 喜びも束の間…。
 次に発生した問題にすぐに道を閉ざされて私は肩を落とした。




 「はい‥!!
 諷馬君‥‥‥‥‥!」




 話を聞きながらお茶をカップに注ぎこんだ未茶だったが何を思ったのか…熱いいカップを諷馬の頬にあてた!



 「あちっー!!
 痛いっすよ―!!
 何するんですか!
 愛先輩…洗面台ってどこですか?」



 「‥‥あっちだけど‥。」




 さすがの諷馬もこれには驚き‥慌てて頬を抑えたまま愛が指差す方向へと駆け込んだ!




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