『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
殿は目を光らせて更に続けた。
「…しかし…。
朝廷側は違うのじゃ…。
朝廷にとって武家などただの用心棒にすぎぬ…。
力を持ち始めれば…他の者達に焚き付け消せばよいだけじゃしのう…。
平安末期の源平合戦で勝利したのち…征夷大将軍に任命された源頼朝とその弟義経…ともに手を携えて平家滅亡へと追いやったにも関わらずその時の天皇は…幕府のある鎌倉に移る事を拒み…弟の義経を使い京に留まった…。
お陰で頼朝と義経は身内で争い…義経は追われる身となったのもあるくらいだから…過去の歴史からみても…常に京から動かされる事を警戒していて使える人間を使っては企てを図っている朝廷というものはそうゆうものじゃ…。」
殿はお皿を諷馬に渡し鍋の中を見つめた。
「へえ…。
確かに…この時代でも義経って朝廷側から色々頼朝を通さず判官の官位をもらったりした事を頼朝がよく想わなかったというのも伝わっていますよ…。
なんだか益々…興味をそそられます!」
徳家くんが殿の話に感嘆をもらして声を弾ませた。