『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
再び鋭い視線で睨みつけられたものの…彼はそのまま星を見上げた。
「そなたといると…国にいる姉を思い出す…。」
「へっ…?」
突然今までとは数段違う優しい声色で切なげに空を仰ぎ呟いた。
「お…お姉さん…?」
聞いてもよいかわからなかったけど…先程とは打って変わり寂しい表情で呟いた。
「私が…好きなおなごは…後にも先にも姉上だけ…。
姉を助けたくて…。
菖蒲の葉をこの手に握り刀のように来る日も来る日も…姉上と剣術の真似事をして遊んだ…。」
夜風が美しいKen-sinの髪を書き上げて宙にまいあげた。
彼の瞳に遠いどこかの夜空が映り郷愁にふける。
そんな彼の思わぬ一面を見せられた私ははやる胸を押さえて意を決した彼の心の内を尋ねた。
「あなたは…一体何者なの?
現代人らしからぬ…言葉を使ってるし…それに…。
それに…。」
意を決して声を張り上げたものの公開録音の事が頭によぎり私は段々くちごもった。
「…何が…言いたい!!」