BRACK☆JACK~本章~


「到着」


 レンはとあるビルの地下駐車場に車を滑り込ませる。

 本当に、こんな何の変鉄もないビルにカジノがあるのかと、ミサトは信じられないような気持ちだった。

 二人は無言のまま車を降りる。

 レンの手には、アタッシュケースが握られている。

 ビルの中に入ると、椅子に寄りかかって新聞を読んでいた守衛がこっちに気付いて、なにやら話しかけてきた。

 レンはその男と二言三言会話を交わすと、男は壁の小さな隙間にあるスイッチを押した。

 すると、ミサトの横にあった壁が音もなく開き、中からエレベーターが現れた。


「行くぞ」


 レンはそう言うと、エレベーターの中に入る。
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