ふたり輝くとき
「ん……すぐに熱くなるよ」
「へ?や――っ」

ユベールの言う通り……サラの身体はすぐに火照って熱いくらいになった。

中途半端に脱がされた寝間着、同じようにすべてを脱がないユベール。

性急で、それでいて優しい愛撫に蕩けていく思考。

ユベールがサラとひとつに溶け合う瞬間、サラは思わず身体を強張らせた。すると、ユベールはサラの頭を撫でて、額にキスを落とす。

「大丈夫だから、力抜いて……もう、乱暴にしたりしない」
「……は、い」

サラは頷いて長く息を吐き出した。それでも少し怖くてユベールの手を握ったら、ユベールはそれを少し笑って指を絡めてくれて――

「ねぇ、サラ……」
「んっ」

彼の熱に揺さぶられながら、サラは薄っすらと目を開けた。ユベールの琥珀色の瞳にはサラしか映っていない。

「大好き……愛してる。ねぇ、君は?僕のこと、好き?」
「はい。好きっ……好き、です」

迷う間もなくそう答えると、ユベールはとても嬉しそうに笑って――そのままサラを楽園へと導いてくれた。
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