ふたり輝くとき
翌朝。

ユベールはピリッとした軽い痛みに目を開けた。

いや、正確にいうと……一晩中そんなことを繰り返していた。間隔はまちまちで、続けてピリッと電流が走るような感覚があったり、少し眠ってふとした瞬間にビリビリッときたり。

たまに瞼越しにチカチカと光も見えたような気がしたが、それは夢だろうか。

「んん……」

微かな呻き声にハッと腕の中のサラを見ると、苦しそうに眉根を寄せてユベールのシャツの胸元をギュッと握り締めている。

「サラ?」
「……っ」

意識がないのだろうか、呼びかけてもサラはじっとユベールにしがみついたままだ。やはり具合が悪いのだ。

「サラ!」
「っ、ユベ……ル、様っ」

サラは少し荒くなった息を吐き出して薄っすらと目を開けた。

「ねぇ、起きられる?君、やっぱり変だよ。診療所に行こ?」
「痛い……ビリビリしま、す」

つらそうに言ったサラは起き上がれそうになくて、ユベールはサラの手を握った。

その瞬間――
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