君と、世界の果てで
深音が背伸びをして、肩幅やら、腕回りなんかを測っていく。
とにかく……近い。
息や胸が当たるたび、むずむずして、息を殺してしまう。
胸囲を測るときなんか、一瞬抱きつかれたような格好になってしまうのだ。
「別に……標準のLサイズでいいと思うんだが」
「ダメです。翼さんは、人より少し手が長いんです」
「そうか?」
「そうです。はい、終わりました」
さっと離れて服を着る間、深音はノートに、今の結果をメモしているようだった。
「良かった、測ってみて。
やっぱり、体のわりに腕がたくましいんだ。
さすが、ベーシストですね」
「そ、そうなのか」
ダメだ。
照れてしまって、何も言えない。
クリスマスに、自分の気持ちを自覚してしまったからだろうか。
「あともう1つ、……」
「ん?」
「これ……」
ノートと交換に鞄から出てきたのは、見覚えのある革のひもだった。
ここの合鍵だ。