君と、世界の果てで
深音はソファに置いていた荷物から、ガサガサと平たい包みを取り出してきた。
「はい、どうぞ」
「あぁ?」
「服、できました」
「え?昨日まだって言ってただろ?」
「昨夜眠れなくて……作りました」
ああ。
あんな思いをしたから、怖くて眠れなかったのか。
だから、目も赤かったんだな。
「無理すんなよ……」
「してません。開けて下さい」
包装紙を取ると、中から白く平たい箱が現れた。
それを開く手が、少し緊張する。
「どうでしょう」
箱の中から出てきたのは、白地にグレーのストライプが入った、シンプルなシャツだった。
「春から、お父様の会社に就職されるんですよね?
だから、そういう物の方が、使えるかと思って」
深音は、にこにこと俺を見つめて笑った。
正直、意外だった。
深音の普段着から想像して、どんなフリフリを着せられるか、内心ビクビクしていたのだ。