君と、世界の果てで


陸は、このベッドでうずくまってた。


まるで、幽霊に怯える子供みたいに。



「陸、あたしだよ。

どうしたの?何かあったの?」

「深音……」



顔を上げた陸は、泣いてたの。


というか、散々泣いた後っていう顔だった。



「深音……!」



陸は突然、すがりついてきたの。



「陸?どうしたの?」


「深音……俺、もう、無理……」


「何が?ねぇ、しっかりして」


「前に、話したよね?ライブの後で」


「……お兄さんの事……?」



ごめん、話が少し戻るね。


陸の秘密を知った日の事。


それを先に話さないといけない。


< 404 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop