君と、世界の果てで


本来苦手な長文も、苦にならない自分がいる。



『先生に、外出許可下さいって言ったら、苦笑いされちゃった。

体調が良ければ、少しなら出られるかも、だって。

意地でも元気にならなきゃ。

でも、翼さんはやっぱ、天才。

っていうか、神。

自分が歌ってた曲が、あれだけ変わっちゃったのに、全然嫌じゃないの。

何でかな?

愛のちから?(笑)

長くてごめんね→続くのだ』



そこには、仲が良かった頃の、素直な深音がいて。


胸が熱くなる。


車の中で、煙草をゴミ箱に捨てて、続きを読んだ。



『続きだよ→

入院してて、驚いたよね。

あたし、翼さんの家から帰った次の日、倒れちゃったんだ。

まだ、わかんないけど。

やっぱ今のままじゃ、次の冬を迎えるのは、無理そうです(涙)』



ずき、と熱い胸が痛む。


(涙)、じゃねぇだろ。


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