天国のマシュに会いたい
昼食は、おにぎりを一個買って来て食べ、その後は寝室で横になっていた。

しばらく横になっていた私は、マシュの事ばかり考えていたが、思い出の品を残しておこうと思い探し始めた。

そして、ぼろぼろになって納めなかった猫じゃらしが一本と遊び道具を一個、そして遊び道具代わりに使っていた造花や、薬を飲ますときに使用していた皮手袋、大阪から連れて帰ってきたときにしていた首輪などを保管した。

その次に私は、マシュの毛を集め始めた。

マシュの毛は、他の猫のと違い長いので、すぐに見分けがつく。

それでも、必死になり探したが、多くは集まらずに、集めた毛を保管すると、玄関に行き、玄関の靴箱の上に飾ってある、マシュの写真と面白く書いた文章を入れてある額を見た。

全部で四額あったのだが、写真だけを残して、文章は読んでいると辛くなるばかりなので捨てた。

夕方、千恵子が帰って来てから相談して、残ったマシュ用にもらっていた薬の錠剤は、また他の猫に使えるだろうと動物病院に返し、動物病院では大量のタオルが必要になるので、猫用に使用しているタオルを十数枚持っていき、マシュが死んだのを先生に伝えることにした。

残りの封を開けて返せない薬と消毒用に使っていた入れ物は保管した。

そして千恵子が明後日に、会社へ行く途中で病院に寄って渡してもらい、死んだ時の症状を先生に話して、原因は何であったのかを教えてもらうように決めた。
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