詩集 詩悪魔 ―Daimon Poiesis―
Sixth Heaven



『Sixth Heaven』


夢魔に導かれた暗雲の下で
サタンの指で眉間を開かれた
愛はない
快楽のために砂を積む
一時の刹那を生きる
理念はない
高貴さは闇に染まり
格調高い魔界が顕現する
熾火のような緋色が
下腹に埋め込まれ
陰器には烙印を刻み込まれた
無邪気な顔も
素直さも優しさも
すべて捧げさせられ
気がつけば僕のすべてが
運命を受け入れていた

世界の終焉のような黒雲から漏れる
稲光と雷鳴がいとおしい
号泣したんだ
あなたの足元で
あなたが孤高のなかで全うする
陰惨で残酷な役割を
冷たくて優しい誘惑の秘密を
僕は幼い頃から知っていたんだ
不吉なアストラルの暗い空の下で
僕は今さらながらに理解する
それを何故知り得たか
その本当の理由を





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