甘いmilkchocolate~嫌いなアイツ~
恐怖心の中
お母さんを助けたいあまり
お父さんの方にいった
「お父さん!!止めて!!
お母さんを叩かないで―――!!」
涙をいっぱい流せ
ぐちゃぐちゃの顔で勇気を振り絞って
お父さんに言う
私に気づいたお父さんは
こっちをにらめつけお母さんを
叩く手が止まった
それに安堵した私はまだ
わからなかった
「・・・お父さん?」
「げて!!!みえこ!!お願い!」
お父さんがゆっくりこっちに
向かってきた
「みえこ!!」
分からなかった
この状態がなんなのか
そんなの当たり前だ
空気を読める歳じゃなかったから
ただお母さんを助けたかった
だけだから
「逃げて!!!」
お母さんが泣いて何度も私に
叫んでいたなんて知る由もなかった