first love【完】

“最悪”下田亜紀side



学校に着くとあたしをチラチラ見ながら噂をしている人がかなりいる。


作戦通り…まぁ、昨日はちょっと…一緒にお店周り出来なかったけどきっと大丈夫。


教室に入ると瑶子が側に来てにやつきながら言ってくる。


「どう?順調?あの子、昨日中庭で
倒れたらしいけど、亜紀と桜井君の話
聞いてショック受けたんじゃない?
このまま、フェードアウトしてくれたら
いいのにねぇ」


瑶子に言われたことはあたしも思った。


…*…*…*…*…*…*…


朝はギリギリで駆け込んできた桜井君に話しかけられず、休み時間に側に言ってみた。


「桜井君、昨日行かなかったお店な…」


「あのさ、今まで相談に乗ってくれて
ありがとう。でも、もういいんだ。
下田さんの時間も悪かったね。
咲希が何を一番喜ぶか
もうちゃんと分かったから。
だから、もう二人きりとかならないし、
出掛けたりとか、昼食ったりとか
しなくていいから、サンキュー」


あたしが話す途中で勢いよく話し、言うだけいって、サッと他の人のところに行ってしまった。


いったい昨日の今日で何が起きたのか?


ただ、確かなのはどうやら桜井君にあたしの下心が分かってるみたいで、やんわりと拒否されたっぽい。


最悪!!


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