幸せの選択
心底不本意だと言わんばかりの彼の顔に思わず笑ってしまった。


「フフ…岡田さんって面白い。じゃあ、1杯奢るよ。でも、1杯ね。私来月から失業者だから」

「じゃあ、決まり。それから、俺岡田じゃないの。岡本だから。岡本晃樹(おかもとこうき)晃樹でいいよ。俺の方が年下だし」


「えっ?でもさっき岡田って呼ばれて…」

「そう?聞き間違えじゃない?さぁ、行こうよ。そこに知ってる店あるから」



聞き間違えじゃないのは、分かっていたけど何か事情があるのかも知れないと、それ以上は触れないことにした。
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