幸せの選択
テーブルにセットされていた箸を持ち、テカテカと光る煮物を口に入れる。


「………っ!」


ジュワーっと口の中に広がる味に、なぜか実家の食卓を思い出す。



もちろん、実家の煮物はこんなに上品な味じゃないんだけど、久しぶりに実家に戻ったような安心感に、体中に凝り固まった力が解きほぐされるような感覚





すっかり解きほぐされた私の体と心は、ここが始めてきたお店で、隣には課長がいることなんてすっかり忘れて、家飲み気分でグビグビとお酒を飲み、自分の世界に入ってしまった。

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