オレンジジュース~俺と一人の生徒~
お葬式から帰る時、俺は駅まで迎えに行く約束をした。
何も知らない俺がいることで
またおばあちゃんの思い出話に花が咲くかも知れない。
おじいちゃんのお葬式の翌日を思い出す。
俺達家族は意気消沈していた。
その時、なぜか俺の家に陸上部の顧問の先生がやってきた。
とにかくよく喋る明るい先生で、俺達部員はいつもその明るさに助けられていた。
負けても、けがをしても、部内はいつも笑いに満ち溢れていた。
今思えば、俺の原点かも知れない。
俺の憧れの教師なのかも知れない。