オオカミ系幼なじみと同居中。



「ほんとに……ほんとにぃ?……もう1回ゆって?」

「……なんで?」


要は眉間にグッとシワをよせて、顔を背けてしまった。


「なんでって、なんでぇ?」

「アホ。 こんなの何度も言えるか」


「……ケチ」

「……」



あたしは要の胸に顔をうずめた。

胸がギュってなって涙が出た。



涙は、かなしい時や寂しいときだけじゃなくて

嬉しい時にも出るんだね。



これって何倍もステキだよ。




「未央、俺にもちょーだい」


「?」



なにを?



そう聞こうと思い、見上げた瞬間、要の顔が降ってきた。


不意打ちに重なる唇。


あれ。……なに?


ちょっとーーーー!



「……ん?…………んんーーっ!」



要は、ぺロリとキャンディの乗った舌を出した。



「ごちそーさま☆」




ひ……


ひぇーーーっ!



もう、立ってられません!


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