オオカミ系幼なじみと同居中。


キラキラと街は一夜で真っ白な銀世界に変わってしまった。


ホワイトクリスマス。
それは、人生最悪のクリスマスになった。




朝を迎えても

それでも要には会えなかった…。



どこにいるの?






――――…要







ベッドに腰をかけたまま、あたしは窓の外をぼんやりと眺めてた。

その手には持っていることを忘れてしまいそうな程軽い、四角い箱。



要のために用意したクリスマスのプレゼント。

中身は…たいした物じゃないけどあたしの想いが詰まった物。





カーテンの隙間から見える景色の中に、チラホラと白い雪が舞っていた。




また降ってきた…今年はよく降るなぁ……



毎年、滅多に12月に雪は降らない。
年が明けてようやくその姿を見せてくれる雪も、今年は少し気が早いようだ。



焦点が合わない瞼をあたしはそっと閉じた。





その時だった―――……


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