「ねぇ、君の家はどうしてそんなにうるさいの?」

幼い俺の問いに、少女は俯きながら答えた。

「ごめんね。お母さんとお父さんが、喧嘩をしているの」
「よく、リコン、って言うんだけど、リコンって何なのかな」
少女は続ける。
「あたしは、嫌なことだと思うんだ。やめて欲しいな、リコン」

ひとつ、雫がおちた。

< 3 / 32 >

この作品をシェア

pagetop