恋羽の切手

親友の雑誌

「松村星也かっこよくない?」
「えーそうかな。って言うか・・・かっこいいと思えないんだけど!」
「ありえないっ!少しくらい興味持ってよぉ。」
「興味ないのっ!」

普通に分からない。
芸能人だよ。たくさんのファンがいて、テレビに出てて。
そんな人に本気で恋?まじありえない。

なんで叶わない恋を女と言う生き物は追い求めるのだろう?


私の名前は、本郷麻乃亜。高校2年生。
そして芸能人について熱く語っていたのが私の親友。島崎桃花。

今日もいつもと同じように熱く語る桃花の話を聞いてあげていた。
どうやらジャニーズにはまったらしい。ちょっと前までは俳優だった。

「ねぇ桃花。この前まで三浦哲平じゃなかった?」
「うーんっ!そうだったっけ?まぁ飽きたからいいじゃん☆」
「桃花は誰と付き合ってもすぐ浮気するなっ。」
「そうかもっ(笑)」
「未来の桃花の彼氏。御愁傷様ですっ!」
「様でーす!」


気軽だなっ。相手がかわいそうだよ。
麻乃亜は、異性に興味が持てない。
しかも。芸能人は大抵自分大好きのナルシストじゃん。
そう思ってから・・・。

いろんなこと考えながら桃花の雑誌を見ていた。
どうやら、その雑誌の中に私の恋羽の切手を動かす運命の人がいたらしい。
その時。私は、なにも築かないしときめきもしなかったから・・・。

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