恋羽の切手
「もう。遅いよっ!いなくなっちゃったじゃん」
「いいよ。桃花見たんでしょ!?」
「まぁ・・・でも・・・麻乃亜に見せようと・・・」
「大丈夫。気にしないで。別に好きなわけじゃないし・・・」
「そう」
「本屋に行きたいんだよね!トイレ行くから先行ってて!」
「了解!」

ジャーーー。
「すっきりしたぁ。ずっと我慢してたから・・・」
あっ!早く行かないと・・・。
タッタッタッ・・・
ドッカン〜
「痛たたたた・・・」

「あのぉ。大丈夫ですか?」
「あっ。大丈夫・・・・あぁーーー!!!」
「えっ!?」
「雑誌の人・・・映画の人・・・歌の人。えっと・・・大我っ。清下大我さん。ですよね?」
「・・・そうですけど。そんな大声出さないでっ。隠れてるんだよ・・・あっちょっと来て・・・」
「えっ。」

なんか引っ張られてる・・・。
やっぱり芸能人はかわいそう。
これ・・・逃げてるんだよね・・・。
「どこに行くの?」
「いいから」

はぁーはぁー・・・。
「走る必要あります?」
「あるよっ」
「そうですか・・・」
「さっきはごめん・・・」
「いいえ。私も急いでたので・・・」
「ジャニーズは大変ですね」
「そんなことないよ。楽しいから」

この人すごく生き生きしてる。
心から笑っている。
なんかこの人普通の芸能人と違うかも・・・。

「そういえば、君名前は?」
「あっ。麻乃亜です。」
「麻乃亜ちゃん。珍しい名前だねっ。」
「なんでこんな名前なんですかね(笑)」
「そろそろ行かないと。清下さん。また会えるといいですね。楽しかったです。」
「そうか・・・」
「じゃぁ」


すごくかっこいい。
やっぱり芸能人だなっ。
メアド聞けばよかったかな?

あっ。本屋行かなきゃー。

フッフフフ イヒッ キャハッ…

「麻乃亜?何笑ってんの?気持ち悪いよ…」
「えへっ。そうかな?」
「それより…雑誌買おうかな!」「何の!?」
「決まってるじゃない!!!」
「ヤバイ麻乃亜がおかしい。」
「…やばい。恋したかも〜☆」
「エェーーーー」
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop