流れ星☆彡
『あはは、どうかな、ちょっと頑張らねぇと無理だけどな。でも桜ヶ丘はバスケが強ぇから、絶対に行きてぇ』



あの頃の優太はバスケが一番だった。


バスケに集中するために、彼女を作らないという噂まであった。


別れ際に、



『合格できるといいですね。頑張って下さい』



と言うと、



『ありがとな』



そう言って、頭をポンポンとしてくれた時は、正直心臓が止まるかと思った。




クリスマスが過ぎ、バレンタインも過ぎ……


この学校で優太の姿を見れる最後の日。


卒業式……


告白を決心した。


でも、想いが通じるだとか、付き合いたいだとか……


そんなこと思ったことはなかった。


というのは、嘘になるかもしれない。


心の奥底では、“優太先輩の傍にいたい”とか“付き合いたい”という想いもあったのかもしれない。


でも、あの時のあたしは、想いを告げられるだけで満足だった。




卒業生としての優太と、在校生としてのあたし……


体育館という空間に、一緒にいられるのが、もうこれで最後だと思うと、涙が溢れて止まらなかった。
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