たぶん恋、きっと愛
「…友典?」
明日にはクリーニングの入る店舗。
内装業者が最終の打ち合わせに来る頃に到着した凱司は、そこで頭にタオルを巻いた友典に会った。
数人を引き連れた宇田川が奥で指揮を取っているのか、廃棄処理の為のトラックも止まっている。
「手伝わされてんのか?」
「いえ…そろそろ、親父のやることを見ていようと…」
微かに笑む友典に、ふと雅の言葉を思い出した。
“どうにもなりゃしねぇ”から可哀想なんじゃないですか。
「お前、本気でこの道に…来るのか?」
父親の跡を継いで、同じ道に。
決して、安全とは言い難い、清くも正しくもない道に。
「そう、思ってます」
きっぱりと言い切る友典の真っ直ぐな目に、凱司は目を伏せて、その頭に手を置いた。
「…背中が白い内に、よく考えろよ? 彫り物してからじゃ、戻れないからな?」
「はい」
良くも悪くも、若い友典の返事を僅かに苦々しく感じ、凱司は小さく息をついた。