たぶん恋、きっと愛
「ああ、良かった。大丈夫、どれもイケる。アレンジどうなってんの?」
ライブハウスの外、ドアの脇で。
男子高校生に囲まれた鷹野は、挨拶もそこそこに、至極真面目にギターを抱え、爪弾いた。
曲は結構前のものだが、有名なものばかりで、確かにツインギターでないとどうにもならないものばかりだ。
「ドラム誰? ベースは…ああ田鹿くんか。俺、ここんとこ勝手に合わせるけど、失敗したら巧いことテンポずらしてね」
切羽詰まっているせいで、うまく説明できない田鹿に変わって場を仕切ったのは、鷹野だった。
「もいっこのギター、ここ、ちょっと合わせてみようか。っていうか、リード出来ないのか?俺、こっちも出来るよ?ソロある方やったら?」
珍しいくらいに一生懸命な鷹野を、離れた所から見つめる雅が、ギター好きなんですねぇ、と愉しそうに、小さく笑う。
友典は、久しぶりに間近で見た鷹野一樹の容姿に、やっぱり兄貴の息吹と似ている、と目を伏せた。
信用ならない。
雅を、うまく丸め込んで、弄んでいるとしか、思えなかった。