たぶん恋、きっと愛


「…た…鷹…野さん、触るのは…駄目……っ」


大人しく、むしろキスに対して積極性すら僅かに見せた雅が、ふいに体をよじった。


「…え、“触るの駄目”…って…言うタイミングすごく遅くない?」


鷹野の持っていたコップは、とうに置かれ、右手も、とうに部屋着の中に滑り込んでいる。

鷹野の感覚では、あからさまに膨らみを“揉んだ”はずだ。

それも、結構な間。
そして今も。



「だっ…だって…!!」


も、これ以上は…
あたし絶対…声…でちゃ…。

小さな、小さな声で、抗議だか甘えだか解らないような事を呟いた雅が、服の下で動きを止めた鷹野の手に、ほっとしたように深く息をついた。



「…そ、か…ごめんね……って…なんで雅ちゃんそんな可愛いの」



怖がっていない。
それだけでも嬉しいのに、と鷹野は。

上気した目つきで“感じさせた”事を責めるような雅の目に、思わず目を逸らした。


“感じた”事を謝る訳でなく。

そうさせてしまった、と雅自身を責めるでもなく。


ただ、まるで普通の恋人同士のように。



…頬が熱い、と鷹野は右手の甲で口許を隠すと、やたら速くなった鼓動に、ますます顔を赤くした。
 

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