たぶん恋、きっと愛
『…友典は……雅さんの荷物を持ったまま、凱司さんの家には入らずに、待機…しなさい』
父に連絡をした。
自分の言ってしまった事、雅が学校から抜け出した事、いまだ見つからない事実とを、伝えれば。
父は、酷く重い沈黙の後に、怒りに震えた声で、そう告げた。
「…捜さ、ないと……!」
『…あなたには、無理です』
冷たく言い切った父の声に、友典は唇を噛み締めた。
『自分が…何を口に出して言ったのか、……血を吐くほどに考えなさい!』
ブチン、と通話が切れ、友典はただ唇を噛んだまま、切れた携帯を握り締めた。
雅の鞄を掴み、そばにあるというだけの理由で、自動販売機を蹴り飛ばす。
ぺこりと凹んだ金属の薄い板は、元に戻ることはなく、妙に生々しく友典を、後悔、させた。