切端詩集 断片的な虚構
おとぎ話



『おとぎ話』


暴発するオーガズムを
小さい宇宙の中に閉じ込めて
確かめる
狂ってしまえるのかを
他者というスイッチがマボロシかどうかを

賭ける
すべてがここにあるって
お伽話を聞いたから
絶望するにはそれなりの理由があるんだ
おとぎ話を生きることを選ぶほどね

壊れた身体
腐爛した精神
言う事をきかない衝動
ほら、どうにもならないんだ
自分の事が

賭けて
確かめる
満足と狂気を引き換えにして
着地点は、未定
溢れ出した粘液に
足を取られても









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