ロマンチックに欠く女


しかし、告白して…何回か振られ、それが俺のプライドを傷つけ余計に燃えた。ま、よくある話だ。


そして数え切れない告白の後、彼女は言った。




「ハァ―…
分かりました。付き合いましょう。嫌になったら即刻別れて下さいね」




何の感動も生まれないため息付きの返事をもらった。
ムードなんてあったもんじゃない。




「後で俺に惚れすぎて泣きつかないでね」




俺が先輩の威厳としてそう言ったのに。




「何その性格、面倒くさ…」




そっくりそのままお返ししますという言葉以上の、女子にはあるまじき発言を返された。
< 3 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop