ロマンチックに欠く女


「…お前の趣味が俺には分からんくなった。もしかしてMか?」




小学校からのお付き合いなのになんて俺を理解していない冷たい奴だ。

俺がそんな人種なわけないだろう。そう言ったけれど英はなんだか納得いってないみたいだ。




「お前、昔は来る者拒まず、去る者追わず、だったろ?」



「まぁね」



「腹立つなー…その顔にその発言」



「お前ほどじゃないよ」



「うん、すまん。やっぱりお前俺にはSだわ」




意味が分からない。

俺は常に正直に生きているだけなんだけど。




「で、だから?」



結局コイツは何が言いたかったのは、だな。
無駄に永遠と続きそうな会話に終止符を打つため俺は先を促した。




「今回は猛アタックして一応落としたんだろ?
それで俺は興味が冷めると思ってたんだが」



「うーん…アレで落とした、だなんて言ったら俺は大嘘吐きになってしまうな…」





また別れましょう、なんてグサッとくる言葉を言われるのが目に見えている。
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