黒羽の裏切り
なんかそんなに露骨にバカにされるとさすがにむっとする。




「あのぉー、はやく行かなきゃいけないんじゃないの?」





よくわからないが、この悪魔とやらが求めていることをさっさと終わらせて二度とかかわりたくない。




だって嫌な予感ありありだもん。




そんな私の問いかけに、いきなり思い出したような表情をした目の前の甘い顔のやつ。




「あ!そうだったそうだった、こんなことしている場合じゃなかったね。ごめん、いそご。」


と言って




ポケットから小さな黒いハートのオブジェを取り出した。
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