In the warm rain【Brack☆Jack３】

【４】

【４】



　都心にある高級ホテルの最上階のスイートルームで、四人はそれぞれ思い思いの位置に陣取っていた。

　エイジはカーテンを締め切った窓際の壁に腕を組んでもたれかかり、レンは座り心地の良さそうなソファがあるにもかかわらず、刀を抱えたまま床にあぐらを組んで座っている。

　ユイはリビングの片隅に設けられたデスクに座り、ノートパソコンを開けてはいるがその指は一行に動く気配はない。

　誰も何も話そうとはしなかった。

　リビングには重苦しい雰囲気が漂っている。

　それはひとえに、ここに来てからずっとソファの上で蹲ったまま震えているミサトのせいだった。

　こんな風になったミサトを見るのは初めてで、三人とも何と声をかけていいのかわからない。

　しかし、沈黙を破ったのは、ミサトだった。