In the warm rain【Brack☆Jack3】
「ねぇレン…友達って、いる?」

「あ?」

「友達…ううん、“親友”とか“幼なじみ”とか」


 ミサトの言葉に、レンは一瞬何を言ってるんだという風に首を傾げ、そして律儀に考え込む。


「ま、そういう定義で言うんなら、かろうじてあいつが当てはまるがな」

「…そういうだろうと思った」


 はぁぁぁ、とミサトは深いため息をつく。


「それがどうかしたのか?」

「夢、見るのよ」

「夢…?」

「昔の“親友”の夢。――…嫌な…思い出」


 ミサトは視線を遠くへ逸らす。

 レンもそれ以上、何も聞こうとはしなかった。
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